CC.270.三勇者への襲撃【Chrono Chronicle】
Attack on the Three Heroes
管制ルームに飛ぶ
「 リリン 侵入者は
あっちの世界ということだが
こちらには 異変が何かあるか? 」
- ございません マスター -
「 わかった 今のところ
ここへの脅威ではないか 」
- はい -
「 我が君 防衛の警告を
配下の者に出しました
この後 如何なされますか 」
うむ
「 リリン 侵入者はどんな奴か
目的はわかるか? 」
- 侵入者の詳細は不明
侵入者のことがわかったのは
神聖都市周辺にいる三勇者の件で
わかりました どうやら
その三勇者が 襲撃されたようで
私への 救助要請のような
強い思いというか叫び
その知らせを 受け取った次第です -
三勇者か
- 三勇者によれば
勇者の一人が 襲撃者の策にかかり
自我が無いような状態で
操られているようだとのことです
推測ですが 侵入者は
なにかしら 精神干渉系のことが
できるかと思われます -
精神干渉系の 何かか
厄介だな
「 侵入者の目的は
三勇者かもしれませんね
彼らは弱い存在です
このままでは 敗れるでしょう
経過観察なさいますか? 」
ディオが そう聞いてくる
このまま捨て置けば 十中八九
三勇者は やられるだろうな
「 急ぎ 救助へ向かう
ディオ メイドとバトラーを
リリン 才蔵たちを
大広間に集合させよ
その他の者は 退室させよ 」
ハハッ と応えて動いている
私も 大広間に転移
ディオも リリンも来る
忍たち メイドバトラーが
次々と集合する
そう待つまでもなく 揃う
みな 早いなと感心する
「 これから
別世界の勇者の3人を救助する
敵は精神干渉系ができる者がいる
それと敵の数は未知数
場合によっては 救助して即撤退となる
ここの防衛も考慮して
それぞれ数名選抜して 別世界に行く
ディオと才蔵含め 数名選抜してくれ
すぐ出立する 」
ディオと 才蔵は
てきぱきと指示している その間に
座標を確認 次元カーテンを出す
「 では 行くぞ
次元城に何かあればすぐ帰還する 」
皆がハッと応える
選抜メンバーを認識する
カーテンをくぐる
浮遊城リリンクラウドの外側
スチャ 銃を取り出しながら
マップと座標を確認
三勇者と 侵入者を 把握
カチカチと数回 撃つ
銃を ディオたち
才蔵たちに向ける
「 これから 侵入者と
三勇者の間に送り出す
できる限り 侵入者は捕獲しろ
私は ここから支援する 」
銃で メンバー指定して
さきほど確認した場所へと
送るように撃つ
私は 周辺の敵影をチェックしている
「 リリン この周辺に
敵はいるかい? 」
- ございません -
私も同じ意見
浮遊城リリンクラウド や
神聖都市ミッドワルド にも
侵入者はいない
「 リリンは 三勇者に
救いに来たと伝えておいてくれ
救助する者たちの言うとおりに
するように 指示を出してくれ 」
- はい マスター -
さて 三勇者のところへ行くかと
転移する
地面に足を付ける
目の前の光景ををみると
もう ほぼ制圧した感じの状況
速いな
ん そばに気配 才蔵か
「 お館様
勇者の三人は 頂いたカードで
傷は回復させております
じきに気が付かれることと思います
それと 申し訳ございませんが
手の者が 精神攻撃に
かかったようです
よろしければ みてくださいませんか? 」
ほかの忍びをみる
たしかに 精神干渉の攻撃を受けている
銃で撃つ
「 これで大丈夫だ
あとこれから 私はあまり目立たないように
振舞うから あまり構わなくていい 」
コクリと頷き 手下のもとへいく才蔵
侵入者は メイドとバトラー数名が
取り押さえている
そこそこ強いのか
捕獲するようにいったから
抑えてくれているのかな
「 貴様 よくもやりやがったな
うぐぅ 」
さらに強く抑えつけれていく
なんだか露出が多い身なり それに
何か 声の感じが可愛い感じでわめいている
なんだろう 変に緊張感がなくなる
まわりには 精神干渉で
操られていた 小さな走竜が
数匹 気絶している
糸銃フィーンで 侵入者を撃つ
糸で拘束して 行動阻害などの
デバフをかける
ゆっくり近づいて
「 あの あなたは何者で
何をしようとしていたんですか? 」
と問うてみる
ステータスチェックして
称号 【 サキュバス 】 とあるが
念のために誰何する
ディオの視線と メイドやバトラーの
圧力を感じたのか
「 どっかの誰かに
ここに放り出されて
特殊なエネルギーのある子たちを
見つけたから 憂さ晴らしに遊んで
それから吸っちゃえ と思っていたら
そこの化け物たちが やってきて
この有様ね ねぇ
助けてくれないかしら 」
そう返答しながら
私に精神干渉系の魅了を
かけようとしている
魅了は効かないよ
でも 効いたフリでもしようかと
考えていると
パシン
「 次 変なマネをしたら
命の保障はしませんよ 」
ディオが 威嚇する
サキュバスは あわわと狼狽えている
ディオたちは 精神干渉系に
耐性があるみたい
にしても どこかの誰か か
サキュバスの言っていることが
そうならば 一体 誰が
何の目的なのだろう
しばし考える
「 あら あなたも
特殊なエネルギーをもっているようね
よかったら遊びましょう 」
「 ありがとう でも今は 」
そう言いかけるときに
三勇者のひとりが 気づき
起き上がろうとしている
糸銃フィーンで
サキュバスの 目と口を覆う
- ディオ ここは
女神リリンの救助要請でいること
指揮官のように振舞ってくれ -
- 御意 -
「 お前は 」
三勇者のなかで
ディオに向かっていた勇者か
「 女神リリンからの要請で
救助に駆けつけた
敵は制圧した 」
「 くっ 」
悔しがっている勇者のひとり
「 お前たちは 弱いのに
よく耐えた 運よく生きていたな
女神や 救助に来た者たちに
感謝せねばならないな 」
私も含め 忍たち メイドバトラーが
三勇者の安否を見守っている
この勇者は まだ成人にもなっていない感じだし
無理もないだろう
私は 手元にあるカードを取り出し
その勇者に歩み寄り 何枚かのカードを差し出す
ディオが
「 女神リリンからの贈り物だ
使うがいい 」
素直に受け取らない なので
そばに置く
「 3人でそれぞれ使うのだ
生き延びろ 勇者よ 」
「 くそー 」
握りこぶしを 地面にぶつけている
彼らは 必死に生きている
だが 今は時間が必要だな
- 引きあげよう -
ディオにそう伝える
「 敵は こちらが引き取る
では さらばだ 」
勇者のひとりは キッと
ディオを見ている
強くなりそうだ と一安心する
私は サキュバスに近寄り
目の覆いをとって 小声で
「 走竜の魅了を解け 」
うんうんとなり
魅了を解除した
- 野に帰してやれ -
ディオは 目配せ
メイドバトラーたちは
走竜たちを かるくたたき起こし
野に帰した
「 サキュバスを抱えてくれ
一旦 ここから離れよう 」
押さえつけていたバトラーが
ひょいと肩に担ぐ
その場から 離れる
- リリン 三勇者は救助した
あとのフォローは頼む -
- 承知致しました -
これから サキュバスを
どうしようか
モゴモゴしているサキュバス
「 何か他に言いたいことが
あるのかい? 」
口の覆いを取る
「 もう歯向かわないし
あなたに従うわ 」
「 私のエネルギーが
欲しいのか? 」
「 うん いや
そうじゃなくて えーっと
テヘ 」
テヘ じゃない
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