239.不穏な術者【Chrono Chronicle】
Disturbing operator
管制ルームへ 転移する
ディオも リリンも すぐ追いつく
私は クロノワール・システムのコントロールをして
情報をチェックしはじめる
映像と音声を取得しているので 再生してみてみる
侵入者は 送還したあと ある屋内や施設内などの
空間に現れたようだ そして 近くにいた者たちに
その世界があったということを伝えている
そして 恐ろしい存在がいるから
もう関わらないほうがいいと 警告をしている
半ば 恐慌状態 錯乱状態の 侵入した者を
まわりのものは 監禁させることになったようだ
監禁されているところに 数名の者たちが訪れる
新しい何者かのひとりが 侵入者に事情聴取しようと来た
身なりが他の者と違う 黙ったまま尋問を促している
侵入者は
世界があったこと 特に成果はない
恐ろしい存在がいると警告している
身なりの違うそのひとりの者は
黙って聞いている そして
突然 何か気づいたように動く
バシン
そこで 糸の接続が切れた
- 多くの情報はなかったようですね -
「 侵入者と その取り巻きのものたちも
気になりますが あの身なりが違う者が
糸を切ったようですね 」
リリンとディオがそう言っている
うん 同じ感想
「 あちらの世界の座標は獲得している
あの身なりの違う者が 糸に気づいて
切ったように見えるし
魔法使いなのかどうか 術者タイプかと思う
とりあえず そんなところか
こちらにすぐ襲来する可能性は どう思う? 」
- 時期まではわかりかねますが
襲来する可能性があると思います -
「 リリン殿と同意見です 」
「 やはり 襲撃がありそうかな
あの警告で退かない感じなら そうなるか
戦闘力は そうでもなさそうだが
あの不穏な 魔法使いか術者が気になる
どんな意図があるか どんなことをするのか
もっと情報が欲しかったが 仕方ないね 」
- すぐ乗り込んで 制圧することはどういたしますか -
「 それもできなくない 選択肢のひとつなんだろうけど
慎重にいきたい 何があるかわからない
臆病すぎるかもしれないけどね 」
- いえ お考えを聞かせていただき感謝します -
リリンから そういわれる
「 たしかに どうしても行かなければという
事態でもないので 賢明な判断かと思います
制圧しに向かう時は ぜひ同伴させてください
我が君 」
怖いよ ディオ
下手に制圧に向かって 不測の事態は避けたい
いかに自分に強大な魔力があろうと
力で制圧しても そればかりになってしまっては
それ以降 力のみでと しがちになれば危険だと思う
いや ただたんに慎重で 臆病な面があるということかも
「 いまは こちらの防衛を強化していこう
攻め込むのは いつでもできる
今後 侵入者があれば 身柄拘束を狙う
その者たちの目的や情報を得ることがいい
だが ここにいる者たちに
危害が及ぶ場合には それ相応のことも
せねばならない この方針でいこう 」
- イエス マスター -
「 承知いたしました 我が君 」
彼らの目的 彼らは何者 彼らの能力
この世界に何があるというのかな
そこまでして欲しいものか ふとそう考え込んだ
ご愛読感謝 『CHRONO CHRONICLE』 ‐ 愛に出逢う投資異世界の冒険筆記 ‐
www.投資家.com OriginRegression Welcome twitter【www.投資家.com official】