224.不安な優しさ【Chrono Chronicle】

Anxious kindness

メイド13　バトラー13　は　きびきびと動き出した

ユリィー　ルティ　クロエ　アリスは

ステータスカードを手にして

いろいろみているようだ

－　リリン　ディオは　もうしばらく

　私と話をしてほしいと思っている

　侵入者が言った　お宝がなにかについて

　推測でもいいから　聞かせてほしい　ー

－　イエス　マスター　－

－　御意　－

アリス　クロエの方を　意識しながら聞く

－　アリス　クロエ　が目当ての者の可能性がある　ー

ディオが

－　闇のチカラ　や　偉大な魔法力に

　魅了されて　調べに来たのかもしれません　－

リリンは

－　マスター　『　クロノ様　』　自身や

　聖杯　や　神水エリクシール　そして

　『　次元のチカラ　』　や

　『　クロニクル　』　のことかもしれません　－

－　なるほど　次元のチカラ　クロニクル　といわなくても

　魔法の深淵や叡智をもとめる者たちも　稀にいます

　ますます　我が君への守護を高めないといけませんね　－　

なるほど　最初は

アリスか　クロエに　関連する者かと勘繰っていたが

標的が自分とはな

そこは少し意識が希薄だったか

それに何気に遣う　聖杯や神水も　たしかにすごいものだ

魔導の深淵とか　闇のチカラとか　魔法力とか

それらも　魔法使いや研究するものからしたら

垂涎ものか

あと　やはり　次元のチカラや　クロニクルか

もし　これが目当てだとしたら厄介だな

これこそ　すべての中心たるものだから

その存在こそ　危険をはらんでいる

－　次元のチカラや　クロニクル　や

　そのチカラの影響がある　銃やアイテムも

　狙われる可能性が　あるということか　－

－　イエス　マスター

　アリスやクロエの　関係者であるという

　危険性はもちろんありますが

　もし　クロノ様やクロノ様に関わることが

　目的でしたら　それこそ危険度が

　桁違いに跳ね上がります　－

私の　存在は　隠していかないといけないな

－　名を変えたことは　よかったな

　あと　これからは　重要なところ以外では

　極力　称号や　チカラは　振るわないように

　気を付けるようにしようと思う　－

－　それがよろしいかと　－

－　ハッ　－

世界には　強力な魔力の動きや行使を

感知する者が　いるかもしれないから

用心に越したことはないか

－　この世界で　チカラを揮っても

　そこまで　影響がないだろうが

　別の世界のときには　また気を付けるよ

　他に　狙いとなるものはあるだろう

　私でなく　リリンやディオが

　目的かもしれないよ？　－

－　ないと思います　マスター　－

－　その時は　即排除致します　我が君　－

ふたりとも　自分はないと思っているみたいだ

私もそうだったしね　そんなものかな

危機意識か　うん　重要だな

アリスとクロエを見つめる

－　ふたりとも　ちょっと席をはずすよ　－

そう言って

アリスとクロエに向かって歩む

アリスとクロエは　こちらに気づく

「　アリス　クロエ　今話しておきたい　」

ふたりは　ある程度覚悟しているみたいだ

「　今回の侵入者は

　もしからしたら　どちらかに関わる

　手の者かもしれない

　不安な気持ちもあるだろうが

　自分のできることをしてほしい

　できる限りのことはするつもりだよ

　私は　まだこれから　することがあるから

　これで失礼するね　」

ふたりは　何か言おうとしているが

無言になっている　今は聞かずにいよう

ディオや　リリンの方へと　歩む

－　わざと不安を煽るようなことを　おっしゃられて

　危機意識を高めたのですね　－

－　我が君は　お優しい　－

－　これがいいことと思っているからね　－

いろんな作成もそうだが

彼女たちの　守りも考えておかないとな

わずかに　奥歯の方にチカラが入った

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