191.アリスとクロエのお願い【Chrono Chronicle】
アリスからの お願い とは何だろうかと
いろいろ 考えをめぐらす
私にできることはあるだろうか
アリスの方を見ると 可愛い淑女の微笑みから
次第に 真剣な顔つきに変わった雰囲気になる
「 わたくし もっと何かしていきたいです
守られるだけでなく
自分で自分を たいせつな人を護れるように なりたいのです
もっと 道を切り開いて 立ち向かう強さがほしい
欲しいのです クロノ様 」
想いがはじけたように 話しはじめ
最後の方は躊躇いがちに切実に 訴えている
すると クロエも 震えながら
「 わたしも 同じ想いです
もっと自分自身を 高めて磨きあげていきたい
ここのまわりには強い人たちがいますが
私自身も もっと強くなりたいです 」
震えが声にも伝わって 聴こえてくる
アリス そして クロエ からの お願い
護ってあげたいという気持ちで接していた
一緒に行動していくようにもしていた
だが 未知なことが多くリスクも考慮して
少し遠慮し過ぎていたかもしれない
「 わかったよ 何か手伝えることがあれば
少しずつだけど していこうかな
厳しいこともあるかもしれませんよ
超大変かもしれませんよ いいですか
アリス クロエ 」
「「 はい 」」
よろこんで そう答えてくれた
ふたりとも 嬉しそうに見合っている
ここ暫く お互いそれぞれが
こういうことをずっと考えていたんだろう
こういうところを気づけない私自身は まだまだだな
そして このことによってか
あるものが 私に何かを感じさせている
それは ストレージ内で 意志を一際放っているようだ
声なき意志に 応えるかのように
私は アリスとクロエに 向かい合い つぶやく
「 星空の剣 」
それぞれの手に 星空の剣を握ってみせ
ふたりに ニコリと微笑んだ
ご愛読感謝 『CHRONO CHRONICLE』 ‐ 愛に出逢う投資異世界の冒険筆記 ‐
www.投資家.com OriginRegression Welcome twitter【www.投資家.com official】