願いと紡ぐ 君の物語 * Love, Adventure, Survival, Education, Kizuna, Wish. 言葉と愛する 魔法と生きる 詞と生きる

167.自由休息

「「お帰りなさいませ」」

クロエがユリィーを呼び寄せ

せーのといって 出迎えてくれた

距離的に だいぶ近いんですけどね

「ただいま うれしいよ」

さらっと 真心から応えた

「お留守番 ありがとうユリィー」

「滅相もございません 何事もなく

ご安心ください」

軽く首肯する

「聖導師は もうしばらくしたら

帰ってくるだろう それと

神聖都市の上空に浮遊城を築き

その城内に次元転送送付箱を

設置してきたから 往来の機会があれば

ユリィーも現場で確認してほしい」

「承知いたしました」

「あとはどうしようかな

神螺パーティを一時解散するよ

各自 休息や自由に城内で過ごしてほしい」

「はいマスター 引き続き守護致します

もし 鍛錬されるのでしたら

お声をかけてください」

休息でなく 自由に過ごすのならいいか

「私は居室で過ごしたいのですが 」

うんうん 休息してくださいね

「わかったよ ふたりはそれでいいよ」

―聖導師 いるかい―

返事がない か ふぅ 念話が通じない

まぁいいか 少し眠ろうかな

でもその前に と

必要そうな物資を 次元転送で送る

UIで確認 無事転送できたな よし

聖導師が神聖都市のある世界へ行かせて

念話ができないのは ちょっと不便かな

できれば通信できる環境が望ましい

あとで考えよう

ベッドのある部屋に入り

横になると スゥ―と眠る

すぴー

ふぅわぁー 眠れたぁ 爽快な目覚め

そして時刻カウンターをみる

うん やっぱり時間が全然経っていない

通常通りだな この時間経過と

爽快な寝心地からの目覚め感の

差が激しい そこだけが何故か毎回

釈然としない 諦めましょうそろそろ

そう自分に言い聞かせるのだ

そして

―お帰り 聖導師―

《た ただいま 戻りました》

―休息をしてください―

《お気遣いありがとうございます

そうさせていただきます》

うん

なんとなく 休息を提案した

疲れの自覚がなくても クールダウンしても

いいじゃないかなと思う