160.愛に愛される
「ゆっくり 少しずついきましょう クロエ」
「はい クロノ様」
ふぅー
「まだ休んでいたらいいよ」
「いえ もう大丈夫です」
クロエは 起き上がろうとして
また肌が露わになる
「きゃぁ」
こっちまで照れる できるだけ平静にして
どうぞと 落ち着いてもらうように
聖杯に神水エリクシール注ぎ渡す
「いただきます」と
くい くい と飲み干していく
「美味しい 優しく生命が満ちるようです」
「どういたしまして」
聖杯を受取り 靴肌着服装のカードを手渡す
「これに着替えていいからね」
クロエに 背を向けて暫し待つ
クロエは ユリィーと同じような普段着でいる
「私も一緒にいさせてくださいませんか」
うーん どうしようか
雰囲気で 聖導師とユリィーから
問題ないという感じを受ける
「じゃぁ クロエも一緒に
私の手伝いしてくれるかな」
「はい ご主人様」
でも すごい娘だな
いろいろあっただろうに 知らない場所の
知らない人に いきなり付き合うとか言うし
まぁ 混乱するのも無理ないか
どんなことが起こるのかわからない
また悲劇に不遇に不安に 陥るかもしれない
せめて 私がいないとしても
ステキな女性には
ちょっとは何かを残してあげたいな
そんなことを考えていると
ふと
私は こう告げていたようだ
「愛に愛されているな」
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