関係銃

－聖導師にはいろいろ手伝ってもらいたいことがあるけど

そのときにはよろしくね

《承知いたしました》

思いついたことがあって

それを先に　概念魔法で　生み出せたらいいなと

では　やりますか

イメージで思い描く　人　もの　こと　繋がり　銃

前々から　深いところで思っていたものを

浮かび上がらせて　掬い出す

できたな　銃のかたちをしているものを　手にとる

弾倉や銃口というものはない　銃デザイン

インベントリにある禁忌と　同じくらいのシロモノ

この銃は

因果や関係や繋がりや絆　運命宿命未来過去輪廻などに

干渉できるチカラがある

因果銃または輪廻銃ともいえる恐ろしい銃だから

シンプルにしようと思う

あとでまた名前を変更や上書きもできるようにしてと

「関係銃　と名付ける」

魔力をドンと遣い　かつ　バチーンと強烈な音が響いた

聖導師とユリィーから　視線を感じる

「すごい音だったね　びっくりさせちゃったかな」

ふたりが　少し黙っているような気がする

「音ですかいえ　それよりそれが　なぜか気になりまして」

《何か気になります　ですが気を逸らしたいとも》

「そうなの　危険なものだけど　ぱっと見ではふつうでしょ」

ふたりにソワソワさせるのも　気が引けるので

インベントリの奥に入れて　他の銃と同じように

禁忌にしておいた

「ごめんね　驚かせて」

両手でフリフリする

ふたりは　平時の感じに次第に戻り

「マスター　大丈夫です」

そう応えてくれた

なんか気を遣ってもらって恐縮だ　気をつけよ