覇刃
作成を続けてもよかったのだが
体を動かしたくなった
別に作成で体は動かすんだけどね
ちょっとだけと 組み手をユリィーに頼んだ
ふ ふっ 心地良い
体の動きはまずまずとは思うのだけど
なんだか 以前より動ける感じもある
「ユリィーは相変わらず強いよ
戦闘に関して何か報告あるかい」
「レベル差は 一定で強く設定されていますが
以前より 戦いが大変です 微妙な返事で
すみません マスターが強くなられたとか
でしょうか」
意外にも すぐ返答があり
似通った印象を 感じていたようだ
組み手に慣れた にしては何か違う気もする
体を動かすことが少なかったから 別の事か
作成作業か とすると エネルギーを
扱っていたことが何か関係しているのかもね
ふむ 試してみますか
エネルギーを意識して 身体を動かす
身体操作の感覚が わずかに向上した感じだ
これかな でもわずかだけどね
鍛練の成果と エネルギーを扱うことが
重なり合ったと いまは都合よく解釈しておく
「ユリィー 剣を取って構えてくれ」
ユリィーは さっと剣を出し構えている
ストレージから念剣を出して
エネルギーを操作する 元々エネルギーから
生み出した剣に エネルギーを意識する
すんなりとエネルギーパワーがアップした
「対強力衝撃態勢をとるんだ」
互いに真剣な雰囲気になる
みれば 傍の盾も取っているみたいだ
攻撃を仕掛けて ぶつける
バァーン
攻撃の後も お互いのんびり見合っていない
残心や 距離をとったり 隙を伺う
「ここまで」
私がそう切り出し 礼をし合い終える
「恐ろしさがある強力な 攻撃でした」
「いや よく受けきった」
互いに持っていた念剣は ボロボロで
ほどなく消滅していた
あの瞬間 指示通り構えた剣で受けてくれたが
破壊の勢いがあったが 盾で受け流していた
攻撃が強力だとしても それで通用するかは
また別のことになる
念剣は壊れたが はじめからそうだろうなと
思っていた なんだかすぐもたない気がした
エネルギーといっても 気迫や覇気が
ないとあんなふうにはならないだろう
「へんに加減をつけなかったが 大丈夫か」
「平気です マスターを
守らないといけませんから」
そうですか ちょっとだけだけど へこむ
ケガしてほしいわけじゃないけど
「ありがとう でも危なくなったら逃げてね」
再度 気を引き締めましょう よし
「これを 覇刃 とする」
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